18〗Stadion Kranjčevićeva / ザグレブ

サンド二は鬼門 クロアチアがPK戦でも敗れる

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UEFAネーションズリーグの準々決勝は、二試合がPK決着。フランス対クロアチアはホームで二点のビハインドから追いついた勢いもあってPK戦をものにしたフランスが四強進出。サンドニで甦るのは’98年のFIFAワールドカップで初出場ながらベスト4進出。開催国に牙を向いたヴァトレニの雄姿。リリアン·テュラム:Lilian Thuram【1972年1月1日生】のゴ-ル連発を浴び、涙を飲んだ試合が脳裏に焼き付いている。ドイツ大会とブラジル大会は一次リーグ敗退、その間の南アフリカ大会は予選落ちと足踏みがやや続き、いきなり覚醒するのは’18年のロシア大会。デンマーク戦に続き、開催国ロシアとのPK戦。修羅場を潜り抜けるとイングランドとの延長戦もクリア。
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決勝まで勝ち上がったものの最後はまたしてもフランスの前に屈した。記憶に新しいカタール大会でも日本戦とカナリア相手でもPK戦で勝利している。それゆえにドミニク·リヴァコヴィッチ:Dominik Livaković 【1995年1月9日生】がゴールを守るクロアチアのPK戦敗退には些か驚きを隠せない。リヴァコヴィッチは西部ダルマチア地方のザダル出身。十七歳でNKザグレブに移籍すると第七節のHNKツィバリア·ヴィンコヴツィでプロデビューを果たしている
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トップリ-グの中堅クラブがJFLレベルの現実

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第18話はクロアチア代表守護神がプロデビュ-した思い出のスタディオン·クラニチェヴィチェヴァ。その舌を噛みそうな名前のスタジアムは同名の通りに面している。キャパシティは五千三百五十人。現在はロコモティブァ·ザグレブの本拠地としてのみ使用されているがNKザグレブも’18年まで使用していた。立ち退きを余儀なくされ、現在はサバ川の畔ヴェスラチカ通りにあるザグレベロをホームとして腰を据える。同市内のディナモと比べてしまえば身も蓋もないが、2009-10シーズンに旧ユーゴスラビア時代から数えて、五十二年振りにトップリーグ昇格したロコモティブァ。そらから降格は一度もなく’13年と’20年には二位でフィニッシュしているから弱小クラブではない。そのロコモティヴァの今季クラニチェヴィチェヴァでのホームゲーム十三試合の平均観客動員数は千百四十八名。これは昨年のJFLの年間平均観客動員数と変わらない。
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先週末の第二十七節は平日·金曜の夜開催とあって今季最少の二百八十四人と、かなり寂しい。あくまで独断と偏見になるが、これまで実際に欧州の試合を取材した中で、その内容と観客数が最も乖離していると感じたのがクロアチア一部=フルヴァツカ·ノゴメトナ·リーガ=HNL。「このレベルの試合ならもっと多くの人に見てもらいたい」と呟いたのは七年前。実際クロアチアの地元の方ですら、ここまでスタジアムのインフラ整備が滞った悲惨な状態であるにもかかわらず、代表チームが輝かしい実績を残していることには首を傾げているから苦笑する。二月のクロアチアは寒かったが、先日の東京都心の気温は7℃で極寒。白い吐息は先々月訪問したのザグレブを思い出させる。本日も道行く人は冬の装いとあってカバ-写真も冬服モ-ドに急遽差し替えた。
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あの日あの時は■2018年11月12日ロコモティヴァ·ザグレブ対ディナモ·ザグレブ 日曜のナイトゲームで行われたザグレブ·ダービー。観衆三千二百四十人。十勝三分け無敗で勝ち点三十三と独走するディナモ。これを五ポイント差で追うロコモティヴァが初黒星をつければ二ポイント差に縮まる。逆にディナモが勝利するとリーグ戦優勝争いへの興味が薄れて少ない観客数が更に減ってしまう。これは避けたい序盤の天王山。
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